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CAFE DANCE
CAFE DANCE

CAFE DANCE

初めて、なのに懐かしい。
多様な滞在を演出する上質カフェフード

その「一皿」、「一杯」は、どのようにして生まれたのか。店のシグネチャーを紐解けば、その店の感性や哲学、食材へのこだわり、生産者の姿勢まで見えてくる。フードやドリンクの背景にあるストーリーから、兜町を形作る点と点が線になる。

「Dialogue of Food」の第11回でピックアップするのは、兜町のランドマークであるホテル「K5」の1Fにオープンした「CAFE DANCE」。北欧のデザインユニットが担当したこだわりの内装と、上質な食材を用いたオーセンティックなメニューが、一日のあらゆる時間へ寄り添い彩ってくれる。

開業から5周年を迎えた「K5」が、2025年3月に館内の飲食店をリニューアル。その中で、ホテルに滞在するゲストの朝食からブランチ、夜のくつろぎのひとときまで、一日を通して楽しめるカフェラウンジとして始動したのが「CAFE DANCE」だ。もちろん、どの時間帯でもウォークインでの利用を受け入れている。

内装はホテルと同じ、スウェーデンの建築デザインユニットである「CKR」が担当。兜町のさまざまな施設の植栽を手がけ、この街にアトリエ兼オフィスを構える「Yard Works」がセレクトした植物も。築100年以上の重厚感ある灰色の建築物の扉をひとたびくぐれば、思い思いに葉を茂らせるグリーンと、目を惹く赤いチェアがポイントとなったインテリアがナチュラルに調和する空間が拡がっているのだ。

オールデイで使えるカフェとして、朝8時から22時まで営業。東京の目黒から自家焙煎のコーヒーを発信する「Switch Coffee」のオリジナルブレンドコーヒーをはじめ、昼からはグラスワインもいただける。街歩きの休憩に友人やパートナー同士で歓談するほか、カウンターでドリンクを片手に仕事をしたり、夜にはボードゲームを楽しんだりする客もいるとか。店の端に設置されたゲストブックには、早くも世界各国からのメッセージが数多く書き込まれている。

●パンナコッタ キャラメルソース

“歴史ある兜町の雰囲気を堪能しながら、新たな発見とともに心躍る時間を過ごしてほしい”という思いで名づけられた「CAFE DANCE」のメニューには、昔懐かしいレトロな気分を後押しするクラシカルなメニューが意識的に取り入れられている。その筆頭が、銀の器で提供されるパンナコッタだ。

席まで運ばれてくるあいだにも弾んで揺れるほどのプルプルな質感がトレードマークで、真っ白なボディながら、その中には店内で実から取り出された生のバニラビーンズがたっぷりと含まれている。さらに、上からかける焦がしキャラメルも店で手づくりしているというこだわりぶり。オーセンティックなメニューだからこそ、ホテルカフェならではの徹底した工夫が光る。

●DANCE ホットチョコレート+ホイップクリーム

コーヒー以外のドリンクも、紅茶に煎茶、抹茶ラテからジュースまでと幅広く充実。中でもぜひご賞味いただきたいのが、店の名を冠したチョコレートドリンクだ。生クリームとミルクをベースに、こちらもトンカビーンを実から削り入れてチョコレートやココアパウダーと合わせていくという本格的な手順を踏む。

アーモンドやバニラに似たトンカビーンならではの格別な芳香がふわりと拡がる濃厚なホットチョコレートは、ホイップクリームとともにサーブ。ドリンクに食感のバリエーションと、クリーミーな奥行きを添えてくれる。

忙しい日々の合間に心地よいカフェで過ごすブレイクタイムにおいては、飲み物にゆっくりとクリームを溶かしていくという優雅な仕草さえ、心を落ち着けてくれる手立てとなりそうだ。

●クラシックワッフル、サーモンエッグベネディクトワッフル

ブレックファストからブランチまでの時間でお腹を満たしたいなら、ぜひトライしたいのがホームメイドのワッフル。バターとメープルシロップ、ホイップクリームをのせていただく昔ながらの純喫茶スタイルのクラシックワッフルに加え、スモークサーモンやほうれん草と組み合わせてセイボリーとして楽しめるようにした進化形のひと皿など、いくつものバリエーションが。

店内の専用マシンで焼き上げられるワッフルは、優しい甘さとなめらかな食感が特徴だ。スモークサーモンの下にはニンニクとともにオリーブオイルでソテーしたほうれん草を敷き、フランス料理によく用いられるセルフィーユと半熟卵をトッピングして、仕上げにブラックペッパーを。多彩な食感と風味がワッフルの香ばしさと柔らかく調和し、もちろんコーヒーとの相性もぴったりだ。

ホテルゲストのくつろぎの場としてはもちろん、すでにポップアップイベントなどが開催され、街を盛り上げるアドレスとしても盛り上がりを見せているという「CAFE DANCE」。ブレックファストからブランチ、イブニングまでと徐々にメニューが変化していき、昼からワインを楽しめるほか、夜にはスイーツだけでなくタパスもオーダー可能に。21時半がラストオーダーで22時までオープンしているので、仕事や用事を終えたあとの夜カフェとしても需要が高まっていきそうだ。

CAFE DANCE

CAFE DANCE

ブレックファスト
08:00-11:00 (L.O.10:30)
ブランチ
12:00-18:00 (L.O.17:30)
イブニング
19:00-22:00 (L.O.21:30)

Tel : 03-5962-3485
Mail : dance@k5-tokyo.jp

Interview & Text : Misaki Yamashita

Photo : Masahiro Shimazaki